公益財団法人・石井十次顕彰会は第25回「石井十次賞」の受賞者を大分県別府市の社会福祉法人「別府光の園」(浜田多衛子理事長)に決定し、昨年4月、高鍋町中央公民ホールで贈呈式をおこないました(写真中央は賞を受け取る統括施設長の松永忠さん)。大分県の施設がこの賞を受賞するのは今回が初めてとなります。
別府光の園は1936年に開設された結核療養所「光の園病院」が前身。敗戦の翌年に食べ物を求めて集まってきた戦災孤児を創立者・長田シゲさんが迎え入れ、児童養護施設として活動を始めました。
現在は児童養護施設のほか、障害のある卒園者のためのグループホームや保育所、児童館、地域の子育て世帯などが情報交換できる児童家庭支援センターなどを運営。児童養護施設では46人の子どもたちがスタッフとともに寝食をともにしています。
施設内には広場やベンチなどが設けられ、地域の子どもやその保護者も気軽に出入りできる開放的な雰囲気。当顕彰会ではスタッフと子どもたちが家族のように暮らしている点や地域に開かれた姿が児童福祉の理想型であると評価し贈呈を決定しました。
当日は河野俊嗣・宮崎県知事(出席は代理)や近隣自治体などから、多数の来賓が出席。松永統括施設長が謝辞を述べると、会場からは盛んに拍手が送られていました。